インタビュー後半(2021年3月) ⇒前半記事はこちら
ミステリー作家・下村敦史さんがこだわり抜いて建てられた輸入住宅。前半の記事では「家づくりのテーマ」と「海外輸入の照明器具」についてご紹介しました。続く後半となる本記事では、京都に完成した邸宅のクラシックな外観を引き立てるロートアイアン門扉とエクステリアフェンスに焦点を当てます。重厚感とデザイン性を兼ね備えた特注のロートアイアン、さらに輸入建材を活用した外観全体の調和について、下村敦史さんにお話を伺いました。また、作家としての視点から語られる家づくりと小説執筆の共通点、さらにおすすめ著書についてもご紹介します。
こんにちは!
前半の照明器具特集に続き、こだわりの輸入住宅について、ミステリー作家の下村敦史さんにロートアイアンの門扉やエクステリアフェンスについてお話しをお聞きしました!

下村敦史さん
2014年、『闇に香る嘘』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。緻密な構成と人間心理を鋭く描き出すミステリーで注目を集める。社会派から本格推理まで幅広く手がけ、次の一手が読めない“予測不能のストーリーテラー”。
⇒下村敦史ウィキペディア
⇒下村敦史twitter






















京都の輸入住宅に映えるロートアイアン門扉とエクステリアの魅力
重厚感あるロートアイアン門扉を選んだ理由
邸宅の顔ともいえる門扉は、訪れる人に最初の印象を与える大切な存在です。下村さんは輸入住宅のクラシックな外観に調和する素材として、重厚感と優雅さを兼ね備えたロートアイアンを選ばれました。特注デザインの門扉には繊細な装飾が施され、堅牢さと芸術性を両立。輸入建材との組み合わせにより、ヨーロッパの邸宅を思わせる世界観が実現しています。
★ビルダー:有限会社国際規格住宅研究所 ⇒下村様邸ページ
アイアン商品は特注ですが、手順とか不安に思う点点はありましたか?
図面も含めて丁寧にメール頂いたので全くそんなことはなかったです。むしろこんなに打合せで丁寧にデザインしてもらえるんだなと。本当にミリ単位でして頂いて「あ、すごいな」繊細に出来るんだと思いました。
門扉は在庫品、フェンスは特注ですが特注分のデザインはどうやって決めましたか?
施工事例の中にたくさんデザインがあったと思うんですが、見てて良い雰囲気のフェンスがあって「あ、これいいな!」と思うもの。ただサイズ感がちょっと小さかったのでサイズが大きいものがあればいいな~というところから入りました。
特注製作のエクステリアフェンスに込めたデザイン性と機能性
防犯や境界を示す役割を持つフェンスですが、下村邸ではそれ以上の意味を持っています。門扉と統一感を持たせたロートアイアン製フェンスは、住まいを守りながらも美しいラインで外観を引き立てています。細部にまでこだわった特注デザインは、住む人の感性や世界観を表現する一部として存在しており、まさに機能性とデザイン性を兼ね備えた仕上がりです。
こだわった点はあります?でも結構始めからデザインは決められてましたよね。
施工事例を見て気に入ったものを見つけてイメージはありました。そうですね~「何かが起こりそうな洋館にありそうなフェンス」をと!(笑)
ホラーゲームのバイオハザードとか(笑)ああいう洋館に惹かれるものがあって、お家の設計段階から考えてました。
アイアン商品の使用を決めた理由は?もともと使おうと思ってました?
門をどうしようかとなったときにアイアンしか頭になかったです。
やっぱりバイオハザードですか?(笑)
そうです(笑)
アイアンの大きな門があって~みたいな。やっぱり雰囲気が出ますよね。
他社さんと比較すると安くて不安というお声をたまに頂きます。不安ありませんでした?
実際に見て、「あ、これはやっぱり想像以上だなと」
ネットで門を探すとすごく高いんですよ。門だけにこの金額を使うのはさすがにな~と思っていたので、実物を拝見して、このクオリティで他社より圧倒的に安くて驚きでした。これは欲しいなと。
楽天あたりで昔見て、お気に入りに入れてて外溝はずっと先だったので記憶から消えてたんですが、照明を見に行った時に「あれ、この門。楽天にあったあれじゃない!?」となりました(笑)
外観と輸入建材の調和について
外構部分は建物と切り離せない存在です。下村さんは「門扉やフェンスを単独で考えるのではなく、建物全体とのバランスを意識した」と語ります。外壁や輸入建材とのコーディネートにより、邸宅全体が統一感のあるデザインに仕上がっています。細部の選択を積み重ねることで、住まい全体がひとつの物語を語る作品のように完成しているのです。
鉄なので重いので心配される方がおられますが、使いにくい点等ありますか?
全くそんなことはないなと。やっぱり重かったら雰囲気があるかなと。 物事ってポジティブにとらえるかネガティブにとらえるかってのがあって。
これ本に書いてましたね!笑 しっかり読ませて頂きました。
まあ門扉も重かったら重かったで開ける時の雰囲気があっていいかなと(笑)
今回の記事で紹介されたロートアイアン門扉とフェンス、パネルの施工事例コレクション
この記事で登場した門扉やフェンスは、専門の職人による特注製作。強度と美しさを兼ね備えたロートアイアンは、長年愛用できるだけでなく、輸入住宅の外観をさらに引き立てる存在です。当サイトでも、オーダーメイドの施工事例や輸入建材との組み合わせ例を多数紹介しています。
下村敦史さんおすすめの小説・著書!
この記事を見ている方へ、下村さん著書のおススメの本を教えてください!
人の好みもあるし、色んなタイプの本があるのであれですが、例えばインテリアが興味があれば「ヴィクトリアン・ホテル」は雰囲気があっていいかなと。
『ヴィクトリアンホテル』
事件、誘惑、秘密の関係……すべてを見ているのは、このホテルだけ。
張り巡らされた伏線、交錯する善意と悪意に一気読み&二度読み必至!
伝統ある超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」は明日、その歴史にいったん幕を下ろす。ホテルを訪れた宿泊客それぞれの運命の行方は――?『闇に香る嘘』『黙過』『同姓同名』など、話題作を次々発表する社会派ミステリの旗手がエンターテインメントを極めた、感動の長編ホテルミステリー! !
「ヴィクトリアン・ホテル」では高級ホテルが舞台で、照明やアイアン手摺やたくさんのインテリアの描写があり読んでてとても楽しかった。
またアンティーク系のデザインが好きな方はインテリアの参考になるのではと思いました。
今回お家を建てられご自身で商品をお探しになられたのが影響してるのでは?!と思いましたがどうでしょう?
そうなんですよ。もともとは担当編集者がグランドホテル形式のミステリーはどうですか?という提案で始めました。
グランドホテルは古典の映画で群像劇で何人かの人間が出入りする形式でそれをグランドホテル形式というんですが、それでホテルを舞台にしました。
僕が受賞した乱歩賞って帝国ホテルで授賞式が開かれてイメージとしては帝国ホテルをイメージしながら書いてたんです。内装がモダンな感じで書き始めたんですが、
あえてモダンにしなくてもヨーロッパのお城のような内装のホテルにした方が自分が今設計している家とピッタリあって書いてて楽しいんじゃないかと。
書いてるときにお家を建てられてたんですか?
そうです。だいぶ工事が始まってて好みが結構決まってました。ヨーロッパのホテルの写真を見るとヴィクトリアンなホテルはたくさんあって、どうせなら書いていて楽しいホテルにしようと思い、モダンなホテルからヴィクトリアンなホテルに変更しました。
読んでて色んな所にそういう描写が出てきて読んでて楽しいなって思いました笑 ストーリーとしての面白さはもちろん、内装を想像するのも楽しかったです。
そうですね、書いてて楽しかったです。 家は土地が限られていてヨーロッパの洋館の写真のようなとんでもなく広い部屋は難しいですけど、小説だと自由自在なので。笑 作中ではいいものをふんだんに使いました。
弊社のお客様も照明とかインテリアに興味がある方多いので、読んでて面白いなと思う部分があるかと思います。
そうですね、ビルダーさんもページを見て普通の小説では見る事がないクラウンとかモールディングとか出てきて「これは面白いですね」ってなってました。
2回読んだんですけど照明がトリックのキーになってるのに気づいたんですけど。
さりげない所にね笑 ちょっとした違和感がね笑
そう!引っかかったな~~と!
私が下村さんの本の好きなところはストーリーやどんでん返しもそうなんですけどやっぱり社会問題?テーマが興味深いなと。勉強になってます。いつもテーマを決めて書かれてるんですか?
作品によりますね。例えば「生還者」っていう山岳ミステリーの本があるんですが、それは編集者から災害から生き延びた人の話を書きませんか?という提案があってそこで「山で雪崩にしよう」ってなりました。先にテーマがあって舞台が決まった。
「ヴィクトリアン・ホテル」は編集者からグランドホテル形式のミステリーを書きませんかという提案があって豪華客船を舞台にとも思ったが最終的にはホテルに落ち着きました。
そこで実際に書き始めてヒロインが「優しさは呪いだ」という優しさについて悩んでいる登場人物が誕生したのでこの物語は優しさをテーマになるかなと、そう考えてからそれぞれの登場人物が優しさや善意に悩んでいるという設定が生まれました。
先に舞台があって書きながら設定が生まれました。
「同姓同名」なんかは犯罪者と同姓同名だったことで苦しんでいる人達の物語。
最初は登場人物全員同姓同名というアイディアがあってそれを物語にするとき犯罪者と同姓同名だったらというシチュエーションが思いついて、同姓同名がゆえにネットで叩かれてというテーマが生まれて。
これは最初からアイディアとテーマが一緒に出てきた感じです。
たくさんありますが、他のおすすめ作品はどうでしょうか!
「同姓同名」は勝負作ですね。登場人物が全員同姓同名で「大山正紀」でそれが10人以上出てきます。
『同姓同名』
〜ミステリ作家からの挑戦状〜
登場人物全員、同姓同名!
大胆不敵、大混乱ミステリ待望の文庫化。
大山正紀はプロサッカー選手を目指す高校生。いつかスタジアムに自分の名が轟くのを夢見て
練習に励んでいた。そんな中、日本中が悲しみと怒りに駆られた女児惨殺事件の犯人が捕まった。週刊誌が暴露した実名は「大山正紀」ーー。報道後、不幸にも殺人犯と同姓同名となってしまった“名もなき”大山正紀たちの人生が狂い始める。これは、一度でも自分の名前を検索したことのある、名もなき私たちの物語です。
京都の人だと「告白の余白」も面白いかも。京都の真ん中の腹黒とか嫌味とかそういうものが出てくるミステリーです。
担当編集者が祇園のお店で育った生粋の京女で「京都の閉鎖性とか腹黒とか嫌味とかをテーマに書きませんか」という提案があって書いた作品。
どちらかと京都の読者からは結構好意的な感想を頂いて逆に京都外の方からは京都の方に失礼でないかとか、怒られました笑
京都人に読んで欲しい京都本にノミネートされ、京都で評価されたのも嬉しかった。
『告白の余白』
高知で農家を手伝う北嶋英二の双子の兄が自殺した。「農地を祇園京福堂の清水京子に譲る」と書かれた遺書を持ち英二は京子を訪ねるが、彼を兄と間違い〝失踪した恋人〟との再会を喜ぶ姿に真実を伝えられない。ところが翌日、京子と職人の密会が発覚。京子は兄を愛していたのかそれとも――。ここは腹黒の街。美しき京女の正体を〝よそさん〟は暴けるか。
電子書籍と本作者としてはどちらの購入が嬉しいですか?
作家としては発売直後に書店で単行本を購入してもらうのが一番嬉しいですね。重版がかかると作家としても出版社としても嬉しい!
電子書籍は、実売なので買われた分だけ印税として入ってきます。単行本が重版されなければ電子書籍の方が嬉しいです。
ただ文庫本が出てると文庫本が嬉しいです。単行本はもう重版されず在庫がなくなるだけなので。
ネットで注文より書店で買う方がいいですか?
売れてるといい所に置いてもらえるので書店の方が嬉しいですね。
応援したい作家さんがいたら発売直後に書店で買うのがベストですね!
インタビューを終えて
始めてのインタビューうまくできましたでしょうか?
インタビュー時、録音するのを忘れていて下村さんに気付いて頂きました(笑)
お家は全て見学させて頂き「すごい!」しか言葉が出ませんでした。
また家作りのこだわりと思いを直接お聞きし、どのお客様もきっと同じような思いなのかと思うとより一層素晴らしい商品・サービスを提供したいと思いました!
インタビュー後しばらく経過しましたがその間に新刊も出ております♪
新刊の出るスピードすごく早いです!

